「リトリート」という言葉は、いつの頃からか少し疲れて聞こえるようになりました。やらなければならないことのリストに、もうひとつ「休む」を足してしまうような、そんな響きです。
石垣島の南端から最北端・平久保まで、3泊4日かけてゆっくり北上する旅をご提案します。スケジュールは粗く、余白は多めに。WAAPは、その旅の終盤に立ち寄っていただく「宿り木」です。
「リトリート」とは何かを言葉にする前に
「何もしない」と決めてしまうと、人は不思議と落ち着きません。「何かをしてもいいし、しなくてもいい」のほうが、身体はゆっくりほどけていくようです。
3泊4日という長さは、島時間に身体が馴染むのにちょうどよい時間。1泊では足りず、5泊では予定が増えすぎる。この旅程は、決めないことを決める旅です。
WAAPのブランドステートメントには、「WAAPは、皆さんの『人生の旅の途中の宿り木』です」という一文があります。リトリートというよりも、旅の途中で羽を休める場所。そんな感覚で読み進めていただけたらと思います。
Day 1:南端から、ゆっくり北上する
新石垣空港に着いたら、まずは南へ。市街地から名蔵湾、御神崎へと、海岸線をなぞるように西を回ります。初日は移動と食事だけで充分です。
夕方は南西の海で日没を見届けて、市街地で一泊。翌朝の北上に備えて、早めに休みます。「北端まで一気に向かいたい」気持ちもわかりますが、初日は島の輪郭をゆっくり感じる日にしてみてください。
なお、平久保への到着は2日目の昼以降がおすすめ。新石垣空港からWAAPまでは車で約60分、北部に入ると信号も人も少なくなり、車内の空気が変わっていくのがわかります。
Day 2:WAAPの中庭と、e-bikeの一日
2日目の昼、平久保のWAAPに到着します。チェックインを済ませたら、まずは中庭に出てみてください。建物に囲まれたこの広場は、5つの空間をつなぐ「もうひとつのリビング」です。風と光、遠くの波音だけが響く時間。
午後はe-bike(電動アシスト)で、放牧地の道へ。WAAPは滞在中、e-bikeを無料で貸し出しています。海岸線まで5分も走れば、もう別世界です。牛と馬が草を食む牧草地の脇を、ペダルを軽く踏むだけで進んでいけます。
夕方はWAAPに戻り、2階のカフェ「TABLE」で一息。吹き抜けの高い天井とドライフラワーが、海風を受けて少し揺れます。1階の「NOODLE」では石垣の食材を活かした麺料理がいただけます(月・金は定休日)。
夜は宿泊者中心のBARで、ゆっくり一杯。BARは小さな屋内空間ですが、グラスを置いて外に出れば、人工光の少ない最北端ならではの夜空が広がります。条件がそろえば、敷地から肉眼で天の川が見える夜もあります。
ご相談: 3泊以上の長期滞在については、お問い合わせから事前にご連絡いただけると、過ごし方のご提案がスムーズです。
Day 3:ワークショップで、自分の手を動かす
3日目は、身体ではなく手を動かす日。WAAPのワークショップでは、レジンアートやアロマ調香の体験ができます。所要は30〜45分程度、宿泊者は事前にお声がけいただく方式です。
「香り」を選び、混ぜ、名づける。その短い時間に、いつのまにか頭の中の予定が薄れていきます。完成した小瓶は、旅のお守りとしてそのままお持ち帰りいただけます。
ワークショップの後は、また中庭に戻る。出来上がったばかりの香りを試しながら、他の宿泊者と短く言葉を交わすこともあれば、何も話さずに過ごすこともある。「決めない自由」も、この日のテーマです。
午後はe-bikeで平久保灯台まで。最北端の岬で夕日が海を染める時間は、3日目だからこそ深く沁みます。
夜はBARで一杯を傾けたあと、もう一度外へ。中庭から見上げる夜空は、同じ星でも、初日とは違って見えるはずです。
Day 4:朝の海と、最北端の見送り
最終日は、日の出のビーチへ。WAAPから歩いて、あるいはe-bikeで5分。淡い光と静かな波音だけの時間で、旅をしずかに閉じます。
朝食をTABLEで済ませたら、チェックアウト。空港まで戻る道は来た時の半分くらいに感じるはずで、それは身体が島時間に馴染んだ証だと思います。「次に来るときは、もう少し長く」と思っていただけたら、私たちにとっては最高の見送りです。
旅の前に決めておきたい3つのこと
3泊4日のリトリートを心地よく過ごすために、出発前にだけ決めておきたいことが3つあります。
- 予定を1日ひとつまで — 「e-bikeで灯台」「ワークショップ」など、1日に大きな予定はひとつだけにする
- 連絡確認の時間を決める — 朝と夕方の各15分など、メールやSNSを開く時間を区切ってしまう
- 持ち物を最小限に — 着替え以外の「念のため」を減らすほど、滞在は軽くなります
逆に、移動経路・食事の店・写真撮影スポットなどは、決めずに来ていただくほうがリトリートには合います。
リトリートに合う季節のこと
平久保は、年間を通じて穏やかな気候ですが、季節ごとに表情が違います。3〜5月は風がやわらかく、星空がもっとも澄む時期。6〜9月は海が美しい一方で日差しが強く、e-bikeは早朝・夕方が中心になります。10〜12月は人が少なく、最北端ならではの静けさが際立つ季節です。
「リトリート」という言葉に身構えず、まずは島と呼吸を合わせる4日間として、平久保のWAAPで過ごしていただけたらと思います。詳しい背景はOur Backgroundに、客室の様子はHotelにまとめています。
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